轍鮒之急

マンガ、アニメ、映画、ゲームの感想書き散らし

【21】今週のマンガ (2023/11/24購入分)

こんにちは。キセキです。

遂に2023年も終わりの月。今年のやり残し、買い残しがないように、そろそろ色々整理していかないといけません。かくいう自分も、10月とかの買い残しを東京出張に託けてしっかり揃えました。

それでは、2023/11/24に購入したマンガの紹介と感想です。

 

「アオのハコ」1-3巻

作者: 三浦糀 出版社: 集英社 ジャンル: 恋愛, コメディ

ジャンプで連載中の高校生青春部活ラブコメ12巻くらいまで出ています。いつか買いたいなあ、とだいぶ前から考えていましたが、アニメ化の報を聞きヤバイと思って買いました。流行の後乗りみたいになりたくないので。ちなみに "「葬送のフリーレン」をマンガ大賞受賞前に買わなかったこと"は、人生後悔ランキングのTOP5入りしてます。

内容は王道の部活&恋愛もの。舞台がスポーツ進学校のため、部活への入れ込み具合が自分の部活の思い出とは乖離がありますが、主人公の猪股大喜をはじめ、大半のキャラクターが真面目に部活に取り組んでいる点は素直に好感。それでいて恋愛要素もおざなりにしていません。最近はコメディ色の強いラブコメばかり摂取していたので、高校生の真面目な恋愛作品として楽しめました。総評としては、部活と恋愛の配分が非常に上手な落ち着いた雰囲気のラブコメとしてほぼ満点の作品。早く続きを読みたいです。

 

「黒岩メダカに私の可愛いが通じない」12巻

作者: 久世蘭 出版社: 講談社 ジャンル: 恋愛, コメディ

お堅い男子・黒岩メダカに対し、女子高校生達がアタックしていくハーレム系ラブコメディ。12巻は、新しい女の子が登場しメダカに近付いたことでヒロイン達が焦る展開。実際のところ、新キャラの杏莉はヒロインポジションではなくメダカの価値観に変化を与える役どころです。正直これ以上ヒロインが増えるとキツいなあ、と感じていたことに加え、メダカが自己解決できる気がしていなかったので、個人的にも展開的にもメダカに女子の気持ちを教えるキャラとして登場してくれて安堵しています。ヒロインにジョブチェンジしやがったら許しません。

 

「よふかしのうた」18巻

作者: コトヤマ 出版社: 小学館 ジャンル: 恋愛, コメディ

吸血鬼になりたい少年・コウと吸血鬼であるナズナが、夜の世界を共に過ごす青春バトル恋愛コメディ。前巻で吸血鬼が最期を迎える条件が明らかになり、ナズナが自分の気持ちを自覚したことで、18巻からは最終章、すなわちコウとナズナの関係がどうなるのかという本作最大のテーマに入りました。20巻で完結することが明言されているので心構えが出来て良い。個人的にも気に入っている作品ですが、特に好きなのはキャラ同士の会話シーン。いつもの2人がする会話も初顔の組み合わせでの会話も、真面目な内容の会話も何気ないふざけた会話も、違和感のある会話がないしそれでいて面白い。前作「だがしかし」もそうですが、キャラ同士の会話のさせ方、言葉の選び方が上手です。

 

「虚構推理」20巻

作者: 城平京 (原作), 片瀬茶柴 (漫画) 出版社: 講談社 ジャンル: 推理, コメディ

当事者が不可解に感じる事件に納得できる解を提示する本格派"逆"推理コメディ。物語は、妖怪や幽霊達にとっての知恵の神である岩永琴子が、妖怪や幽霊が真相に関わっている様々な事件について、現実の人間達を納得させるために嘘を使って答えを示していく形式で進みます。長編と短編オムニバスが交互に描かれ、20巻では長編の終わり、短編、長編の始まりという構成。推理ものとしては勿論のこと、コメディとしての質も非常に高く、やはり小説家原作は強さを感じます。小説版も読みたいところですが、推理もののネタバレはNGなのでマンガより先の物語は読めず、答えを知っている推理小説を読んでも...という感じなので、結局読めないという。1回記憶を失いたい。

 

「天才魔女の魔力枯れ」2巻

作者: 辻島もと 出版社: 小学館 ジャンル: 恋愛, コメディ

かつて天才と持て囃されていた魔女が魔力涸れによって一般人になり、かつての弟子・小麦の元で天才時代のツケを払う因果応報コメディ。サブテーマは元天才魔女が小麦への好意を自覚する恋愛要素です。小麦がかなり紳士的な人間であり、魔女への好意はありつつも彼女のことを一番に考えて行動し、魔女が調子に乗ったときも受け入れている様子が印象的。月の姫や喋る蛇が出てきますが、魔法が使える世界観なのでそこまで違和感もありません。基本的には魔法が使えなくなった魔女の日常コメディで、ラブコメとしてはゆっくり進む作品になりそうです。ちなみに表紙は魔女協会の会長です。

 

「スクールバック」2巻

作者: 小野寺こころ 出版社: 小学館 ジャンル: 日常, ドラマ

様々な気持ちや問題を抱えた高校生達が、用務員の伏見さんと関わることで安心や気づきを得る様子を描いた学園ヒューマンドラマ。周囲の大人や友人との会話でもやっとする瞬間は多くの人が経験すると思いますが、視野を広げた大人だからこそ出せる解の一つを伏見さんを通して見ることが出来ます。時には伏見さんでも正しい答えが分からないことはあるという事実も描かれるので、大人にもフェアな作品。自分自身、各話読むたびにこういう思考、会話、行動が取れる人間になりたいなあと思わされます。

 

「佐久間巡査と花岡巡査は付き合いはじめた」2巻 (完結)

作者: ぷらぱ 出版社: KADOKAWA ジャンル: ギャグ, 百合

秋葉原の交番勤務の女性警官2人による日常百合4コマ。いわゆる中身のない百合で、頭空っぽにして読めます。とはいえ、内容がないにしても面白かったとは言い難い作品。お決まりパターンのオチが多いですが、もう少しバリエーションが欲しかったというのが正直な所です。ちなみにこの作者、おねショタ界隈でそこそこ有名な人。2巻の最後の方で、抑えきれなかったおねショタ描きたい欲が垣間見えて笑いました。

 

「オタクも恋も連鎖する」2巻

作者: 天色ちゆ 出版社: スクエア・エニックス ジャンル: 恋愛, コメディ

ナマモノCPオタク達の推し活を眺めるハイテンション学園ラブコメディ。2巻では、腐女子と百合豚が参戦し混沌が更に加速しています。オタク達の推しに対する圧倒的な熱量を感じられるので個人的にはかなり気に入っている作品ですが、相当なオタクじゃないと話の過半は理解できない上に、全許容カプ厨以外には絶対地雷が存在する内容なので、読者層どうなってんだという疑問はあります。ちなみに僕は公式絶対派固定カプ厨ですが、許容範囲は広いので地雷は踏んでません。音成総受けBLは分からないけど。

 

「恋文と13歳の女優」3巻

作者: じゃが 出版社: 芳文社 ジャンル: 恋愛, ドラマ

中学生の子役女優・羽賀文乃とアラサー男性マネージャー・一色文の恋愛ドラマ。3巻では、文乃の風邪により一色の曖昧な態度が浮き彫りになったり、一色の過去が垣間見えたりしました。一色はマネージャーとしての立場と寂しさを抱えた子供への優しさの間で揺れており、いまだどっちつかず。ここに対する一色の結論が物語の上での鍵になりそうです。一方の文乃は仕事は上手に熟しながら、割り切れていない一色につけ込んだりと中々の小悪魔ムーブ。ただその根底にあるのは、1人の子供として当然感じる寂しさ。これから一色がどのような選択をし、文乃とどのような関係性を築こうとするのか。今後も期待したい一作です。

 

「はぐれ人魚のディアナ」3巻

作者: すあま 出版社: 小学館 ジャンル: 恋愛, ギャグ

人間の王子と人魚のディアナのギャグラブコメ物語は日常ギャグと2人の関係・心情の変化が交互に展開。前巻の最後で2人の気持ちが通じ合ったことで、3巻では2人で協力しながら王子の兄や家族と対面することになります。物語自体はまあまあ良いんですが、ギャグやキャラデザがちょっと古いため、個人的な好みからは外れています。兄王子は「ベルサイユのばら」とかに出てきそう。今後も物語中心に追っていきたいです。

 

「どうしたら幼馴染の彼女になれますか!?」3巻

作者: 矢坂しゅう 出版社: 竹書房 ジャンル: 恋愛, 百合

幼馴染の片想い(?)百合作品。2巻が少し怪しかったので不安でしたが、3巻は結構展開は悪くなかったです。夏休みでの旅行、夏祭りや文化祭というイベント回が続き、間女の登場や今まで描写されてこなかった主人公・未波の片想い相手・柚子の心情が明かされるなど、大きな動きあり。結局、過去に無自覚に振った(友達宣言した)相手を好きになる、といういつものヤツでした。まあ百合は王道が一番なので、このまま突き進んで欲しいです。

 

「生徒会にも穴はある!」5巻

作者: むちまろ 出版社: 講談社 ジャンル: ギャグ, 日常

下品ありラブコメありの生徒会日常コメディ。次にくるマンガ大賞2023の大賞受賞作です。超絶画力から放たれる面白コメディなので納得ですね。5巻では夏休みに突入。こまろのアルバイトや会長の友達の登場などの新展開もありつつ、生徒会での夏の旅行という定番イベントも始まりました。下品マンガと言われていますが、実は下品な回は半分くらい。なのになぜこんなに下品を感じるのか不思議だったんですが、単行本の本編以外がほぼ下品なせいだと気付きました。毎巻誰かしらのオ○○ー描いてあるからね。それはそれとして間違いなく面白い作品なので、これからも楽しみにしています。

 

「アラサーママの私でいいの?」5巻 (完結)

作者: ねこ末端 出版社: フレックスコミックス ジャンル: 恋愛, ギャグ

バツイチ子持ちのアラサーママとダメ男な大学生の実質同棲ラブコメ幼馴染の母親が好き、みたいな作品とは異なり、隣人同士の一人暮らし大学生(休学中)と在宅ワークの母親+小6の娘という関係性です。主な登場人物は上記の3人に母親の2人の妹を加えた計5人で、女性陣は全員巨乳。雰囲気は割とエッチですが、直接的な描写はほぼない全年齢向けです。完結となる5巻では、元旦那の話を解決した上で結婚までいきました。割とマジモンのダメ男だった主人公だからこそ、苦労してきた彼女を支えられるという結末は、正直納得させられかけました。ちなみにギャグ作品としての評価は下の上。部分的な面白さはあれど、キャラの倫理観のなさは気になります。

 

「魔王の娘すごくチョロい」5巻

作者: 千明太郎 出版社: 秋田書店 ジャンル: コメディ, ファンタジー

魔王の娘・ヘルが、かつての勇者や各地の魔族を従えて魔王軍の再興に向けて奮闘するコメディ。チョロくて失敗も多いヘルを愛でる作品です。多分。絵とコメディのセンスが平成初期なので、正直僕が求めているような作品ではなかった。作者はガンダムのコミカライズとかやっている人なので、そういうのには会っている画風だとは思います。

 

「心の声が漏れやすいメイドさん」8巻

作者: ぎんもく 出版社: 芳文社 ジャンル: 日常, ギャグ

出張で親が不在の男子高校生の家に、同級生のメイドが同居する日常コメディ。作品として面白くないとは言いませんが、ギャグの精度は粗め、キャラの描き分けは十分に出来ておらず、さらに8巻では追加のメイドキャラが3人登場。そろそろ追うのが辛くなっていた作品だったので、次巻が最終刊とのことで少し嬉しくなってしまいました。終わるのに新キャラを出すな。この作品の問題点などは完結後にまとめたいと思いますが、一番はやはりキャラの区別が出来ないのに顔アップのコマしかないことだと感じます。

 

「世界で一番おっぱいが好き!」8巻 (完結)

作者: 昆布わかめ 出版社: KADOKAWA ジャンル: ギャグ, 百合

おっぱいが大好きな女子・千秋と超絶美乳を持つ女子・はなをメインとしたおっぱい百合コメディ。略称は「せかおぱ」。タイトルに気圧されるものの、おっぱいを題材にしながらここまで健全なコメディが出来ることに驚かされた作品です。少し前に2人が付き合い始めたことで、ただおっぱいを揉むだけの純粋な関係(?)が性的な感じに変化してしまったので、潮時ではあったかも。個人的な推しは、とうか姉&かなちゃん。無邪気純真ロリに押されているお淑やか姉(の皮を被った、かなちゃんオタク)の構図が好きです。作者・昆布わかめの作品は分かりやすい面白さがあるので、頭を使わないコメディを読みたい人にはオススメします。

 

「【推しの子】」13巻

作者: 赤坂アカ (原作), 横槍メンゴ (漫画) 出版社: 集英社 ジャンル: ???

言わずと知れた超人気作品。7月とかに一括で購入しましたが、なんと未だに開封してません。逆張りとかじゃなくて、単純に気が乗らないだけです。やっぱり読む気がない作品は買うべきじゃない、ということを学びました。今年はもう読まない気がするので、来年の目標にしておきます。

 

「兄の嫁と暮らしています」14巻

作者: くずしろ 出版社: スクエア・エニックス ジャンル: 日常, ドラマ

病気で若くして兄を亡くした女子高生・志乃が、兄の妻・希と兄の死後の日々を送る日常ドラマ。兄という繋がりをなくし、言ってしまえば他人同士である2人が、段々と姉妹になっていく様子が描かれます。最初の頃は、最愛の人の死という現実を心の底では受け入れきれず、しかも互いに気を遣いまくりながら生活しており、作品自体も鬱屈とした雰囲気。しかし、周りの人の助けを受け自分の負の感情に向き合うことで徐々に日常を取り戻し、穏やかさが見えてきます。物語に合わせた作品の雰囲気作りは素晴らしいけど、正直不穏が苦手なので序盤は読むのが結構辛かったり。恐らくこの作品の終着点は、2人が"兄"を介さない関係を築いて歩み始めること。志乃の方が吹っ切りはいいので、希さんが志乃と共に前を向けるまで、気長に待ち続けたいと思います。

 

「みなと商事コインランドリー アイドルパロ きらきら」1巻 (完結)

作者: はしこ 出版社: KADOKAWA ジャンル: コメディ, BL

人気BL作品「みなと商事コインランドリー」のアンソロジーで生まれたアイドルパロディを単行本化した作品。アンソロジーの中でも結構好きな話だったので、続きが読めて普通に嬉しいです。「みな商」自体は一般BLとして評価が高い作品。外伝作品はともかく、是非本編を読んで欲しいと思います。

 

「R15+じゃダメですか?」1-2巻

     

作者: 岸谷轟 (企画・原案), 裏谷なぎ (漫画) 出版社: 講談社 ジャンル: 恋愛, コメディ

子供の頃から映画などの娯楽を禁止されてきた女子高生・天羽秋音が、映画研究会で同級生の冬峰カオルと様々なR15+の映画を観るシネマラブコメディ。現在5巻まで出ています。実写の邦画や洋画をあまり観ない人間なので、この手のマンガを読んで少しでも知識を得たいという魂胆です。過去にも「おやすみシェヘラザード」という同系統の作品を読んでいました。本作は映画紹介パートは少なめで8割はコメディ。舐めるとその人が最近観た映画がわかる能力持ちの先輩や、天羽さんに娯楽を禁止していたキアヌ好きの母親などキャラが濃く、物語のテンポも良いので、続きにも期待しています。

 

「このゴミをなんとよぶ」上・下巻

     

作者: 鉄一 出版社: KADOKAWA ジャンル: 恋愛, ドラマ

兄の元カノでストーカーのアキラ、アキラと付き合うために兄の情報を売る主人公の優人、そして過去の経験から優人の幸せを第一に考える兄の界、三者による歪んだ人間関係ドラマ。作者は「双子たちの諸事情」の鉄一。タイトルの"ゴミ"はアキラと優人のことを指していますが、彼らが徹底的なクズかと言われればそうでもない。ネタバレですが、最終的には3人とも理想的な形に落ち着いてハッピーエンド。結局本当のゴミは彼らではなく...。作者は根っからの悪人は描けないタイプだと感じました。本物のゴミを見たい人には期待外れかもしれませんが、人間関係ドラマとしては結構オススメです。

 

ようやく「兄の嫁」「心の声が」「せかおぱ」「アラサーママ」を買えました。このうち「兄の嫁」なんかは9月の買い残し。自宅の周りの本屋、異世界マンガの取り扱いやめてくんねえかな、とずっと思ってます。もっと有益なマンガ置いてくれ。

それでは。