轍鮒之急

マンガ、アニメ、映画、ゲームの感想書き散らし

【20】今週のマンガ (2023/11/10購入分)

こんにちは。キセキです。

最近はめっきり寒くなりましたね。東北地方から中国地方に移った身としてはまだ"耐え"ですが、そろそろしっかりめの防寒着を出さないといけません。P5Tが発売され、ポケモンDLC第二弾も控えているので、11月に引き続きマンガよりはゲーム月間になりそうです。

 

それでは、2023/11/10に購入したマンガの紹介と感想です。

 

「夜桜さんちの大作戦」20巻

作者: 権平ひつじ 出版社: 集英社 ジャンル: バトル, コメディ

スパイ一家の夜桜家と婿入りした太陽が、夜桜家を狙う敵と戦うバトルコメディ。19巻での真の黒幕との対峙を経て、5年の修行編が始まるかと思いきや、一気に5年が経過。主人公が六美、太陽の夫婦から、彼らの子供の双子に代わり、新たな物語がスタートしました。新キャラクターのトンデモ設定には相変わらず低年齢向け少年マンガ味を感じますが、王道のストーリーはやはり面白い。とりあえず凶一郎(5年後の姿)は完成度が高いと思ったので、他の兄弟姉妹達も楽しみにしています。アニメ化、凶一郎(CV小西克幸)は解釈一致です。

 

「フツーの恋って何?」上巻

作者: いくたはな 出版社: トゥーヴァージンズ ジャンル: 恋愛, 百合

女子高校生たちによる百合三角関係ドラマ。同性への恋愛感情に対して、周りの目や相手との関係性の変化を恐れながらも一歩踏み出すのか、自分を守るために気持ちから逃げるのか、相手の気持ちを優先して自分の気持ちを抑え込むのか。思春期の彼女達の恋心への向き合い方や関係性の変化を、それぞれの立場から描いている作品です。全体的な絵柄や色づかいが柔らかい雰囲気を与えるため感じにくいですが、結構重い感情が渦巻いています。上下巻の作品ということもあり、日常描写は多くなくダイジェスト的な展開の仕方。さくっと不穏三角関係百合を覗きたい人にはオススメです。

 

「ぎゃるアシ」1-2巻

     

作者: 九駄礁太 出版社: 講談社 ジャンル: 恋愛, コメディ

陰キャ高校生マンガ家のもとに、クラスのギャルがアシスタントとしてやってくるラブコメディ。ブコメが専門の僕ですが、ラブコメの中でこれまで避けてきたジャンルがあって、一つがギャル、もう一つが陰キャです。前者の理由は単純に苦手な人種だからで、後者の理由は半分がご都合すぎ、半分が同族嫌悪によるもの。とはいえ、「僕の心のヤバいやつ」「正反対な君と僕」「久保さんは僕を許さない」など、この手のジャンルでも人気作は多いので、食わず嫌いは良くないとも思っていました。

それらを踏まえて今作。主人公が陰キャのくせに人気マンガ家な点は設定なのでご都合でも無視しますが、思った以上に陰キャムーブが気持ち悪い。ギャルへの解像度は低い上にチョロすぎで、ラブコメ展開はお粗末気味。そして何より絵が上手くない。全体的にレベルが低い作品で残念でした。ある意味で同ジャンル作品へのハードルは下がったので、また手を出してみたいと思います。

 

「見えてますよ!愛沢さん」2巻

作者: 棘尾どろしー 出版社: キルタイムコミュニケーション ジャンル: 日常, コメディ

霊感がある根暗女子高生の黒鳥みちが、元同級生兼すでに亡くなった推しアイドル・愛沢ほなみの地縛霊を学校で見つけてしまう、日常百合コメディホラー作品。愛沢(霊)は喋れないし、黒鳥は過去の経験から幽霊を認識していないように振る舞うので、直接やりとりする場面はなく、愛沢が黒鳥にめちゃくちゃまとわりつきながら日常が進みます。基本的にはコメディ調で日常が展開される作品ですが、愛沢が学校に地縛霊として現われた謎やホラー描写もたまにあり。絵の緩急がジェットコースターなので、初見は疲れましたが段々とクセになってきます。謎に関わる伏線がどのように回収されるのかも結構楽しみです。

 

「ダークサモナーとデキている」3巻

作者: 車王 出版社: 富士見書房 ジャンル: コメディ, エロ

堅物童貞神官と悪魔を召喚するダークサモナーが、同じパーティーに所属した初夜にHしてしまうエロコメディ。手を変え品を変えての下ネタマンガで、今回は射○管理、ケモ耳、淫紋などのラインナップでした。悪魔であるインプの性癖が僕と丸かぶりしてるので分かりみが深い。僕も「おねショタでショタが友達を呼ぶ展開」は許せません。

 

「幼稚園WARS」6巻

作者: 千葉侑生 出版社: 集英社 ジャンル: 恋愛, コメディ

世界で最も安全な幼稚園で働く、元犯罪者達のラブコメ+片手間バトル。6巻は殺し合いに一息ついたりつかなかったり。リタとダグのラブコメも妨害はありながら着実に進展しています。いいね!新キャラの年長組教諭陣もだいぶクセが強い。ここからはお遊戯会編が本格的に始まるようなので、新たな敵キャラやラブコメ進展、あのキャラのその後など期待しています。

 

「税金で買った本」9巻

作者: ずいの (原作), 系山冏 (漫画) 出版社: 講談社 ジャンル: コメディ, お仕事

図書館バイトのヤンキー・石平君が図書館のあれこれを学ぶ図書館お仕事コメディ。図書館の話も面白いですが、個人的には様々な人間の様々な考え方に触れる作品だと感じています。図書館で少し変な行動をとる人が登場し、こういう人がどういう思考でその行動をしているのかの一面を見せてくれるので、自分の中の人間ライブラリが広がる感覚があります。他人を知る手段として、この作品を読むのも面白いと思います。

 

「恋する(おとめ)の作り方」7巻

作者: 万丈梓 出版社: 一迅社 ジャンル: 日常, BL

コスメ好きイケメン男子高校生・御堂と、御堂の幼なじみである元陰キャ女装男子高校生・日浦の青春BL作品。日浦は御堂のことが好きであり、御堂が隠しているコスメ趣味を肯定しつつ自分に自信をつけるために女装をするという設定。最新巻では、遂に日浦による告白イベント。物語は大きな盛り上がりかつ転換点を迎えました。ここから何を描くのかは分かりません。

個人的には本作の評価は高くありません。主人公たちの感情が理解しがたい、というのが一番の問題点。少なくとも自分には、"自信をつけるための女装"や"女装した幼なじみが可愛い"という場面は想像できる範疇を超えています。それでもここまで連載しているということは人気に違いないので、僕には早すぎただけなのでしょう。いつか理解できる日が来ると信じたいと思います。

 

「君には届かない。」8巻

作者: みか 出版社: KADOKAWA ジャンル: 恋愛, BL

幼なじみのカケルのことが昔から好きだが気持ちを隠してきたヤマトと、その気持ちに全く気付かないカケルによる高校生青春BLの人気作品。想いを抱え続けているヤマトの葛藤や、ヤマトの想いに触れて戸惑ってしまうカケルをメインに、家族や友人の助言などを通して2人が向き合っていく過程が丁寧に描かれています。最新巻までで既にヤマトとカケルは付き合っているため、現在はカケルがヤマトの気持ちに追いつくまでの物語が展開中です。この作品もそうですが、一般向けBL作品の多くはそこらへんのラブコメよりもしっかり恋愛に向き合っている印象。ちゃんと恋愛をするラブコメを読みたい人は、一度手を取ってみることをオススメします。

 

「副音声はうるさい十分に」4巻

作者: 英子 出版社: MUGENUP ジャンル: エロ, BL

お互いのことが好きすぎるが気持ちを口には出せない上司と部下による、心の声がうるさすぎるBLマンガ。心の声=副音声が実際の2人のテンションとは大きく異なるところが、本作の肝であり面白い部分。2人の会話シーンだと、実際に口に出てる台詞のほうが少ないので混乱しそうになります。ストーリーは、お互いの気持ちを知らないままに身体の関係になってしまった2人がなかなか一歩を踏み出せずもだもだしている、というのがひたすら続く感じです。少しでも進展があると、良かったねの気持ちにさせられます。4巻では、遂に想いが通じ合う展開となりました。今後は主音声もうるさくなりそう。絵にかなりクセがある点とセックス描写が多い点は人を選びそうなところです。

 

「それでも君と恋がしたい!」1巻 (完結)

作者: 黒田くろた 出版社: 笠倉出版社 ジャンル: エロ, BL

一途な真面目リーマン×ゆるふわ系天然大学生の"うぶ"な純愛BL。作者の黒田くろたの作品はキャラクター、物語、絵柄等が信用できるので、見つけたら買う、いわゆる作者買いをしています。今回の作品も、攻めが流されやすいところはあるものの一貫して真面目な性格だった部分であったり、受けの可愛さだったりが安定していました。正直かなり好きだったので、こういう作品を描ける作者をまた見つけたいです。

 

「恋にするにはあやふやすぎる」1巻 (完結)

作者: なりた夏美 出版社: 一迅社 ジャンル: 恋愛, BL

過去のトラウマで他人と距離を置きがちな年下イケメン×長年の片想いが叶わなかった一途な大学生の、一夜の過ちから始まるBL。物語としては、ひょんなことから出会った2人が、それぞれ抱えていた問題をお互いの存在により消化することができ、幸せなキスをして(しない)終了。ストーリー上の細かい部分に詰めの甘さは感じますが、マイルド寄りのBLとしての出来はまあまあ良い作品でした。かなり惜しい点が一つあって、耳に貼るトーンを多分間違えてるんですよね。表紙だと分かりづらいと思いますが、耳の中の陰が深淵かの如く黒い。違和感に気付いてから非常に気になってしまいました。

 

「真面目メガネくんをオトしたい」1巻 (完結)

作者: 雨村 出版社: KADOKAWA ジャンル: コメディ, BL

一途なヤリチン×真面目なメガネ委員長の日常下ネタコメディBL。清楚系が好きなチャラ男高校生が、堅物だけど身体はチョロい委員長に一途に迫り続ける作品。SNS発なので1話が1~4ページくらいで、話の間も繋がっていたり繋がっていなかったり。1話が短いので読みやすい作品ですが、BL的下ネタは多いので理解と耐性がないと厳しいのかなとも思います。僕は両方とも持ち合わせていたので、割と楽しめました。

 

「愛せよ坊ちゃん」1巻 (完結)

作者: はなぶさ数字 出版社: 徳間書店 ジャンル: 恋愛, BL

大学入学を機に一人暮らしを始めた世間知らずの箱入り御曹司と、お目付役を任されたコワモテ男子のBL。御曹司の棗は本当に無知なことが多いのですが、困っているとお目付役として雇われている一誠が助けに入ってくれます。そのため棗は一誠に懐き友達になりたそうにするけど...というストーリー。棗の世間知らず度合いは極限突破しているため結構キツいと感じますが、話のテンポ感が良く棗の成長も描かれているので、作品としての評価はまあまあです。ちなみに個人的には同時収録の短編が好み。長年の片想いを上回る愛を見せつけられて幸せを掴む展開、好きです。

 

「絶倫警官の一途な日常 ~年下男子の逞しい腕に抱かれて」1巻 (完結)

作者: ヒラツカしの (漫画), 佐々木みお (原作) 出版社: OVERLAP ジャンル: 恋愛, TL

ワンコ系年下警察官×しっかり者OLの日常TL。OLの相原は、ひょんなことから7年ぶりに会った高校時代の後輩・平と合コンの席でも再会。平が7年間片想いしている相手がいると聞いた合コンの夜、酔いつぶれた相原を送ってくれた平に想いを告げられて...というストーリー。久々にTL作品を購入しました。やっぱりTLって結構ちゃんとエッチなんですよね。しっかり付き合い始めるまでに何度かヤってるのはどうなん?と思いはしましたが、大人だしそんなもんかもしれません。学生ラブコメの読み過ぎですかね。キャラクターは好みで、Hシーンのエッチ度も高めだったので、当たりの作品でした。

 

「イクって感覚、覚えておけよ ~当て馬保育士とワケありOL~」1巻 (完結)

作者: 古谷ラユ 出版社: コスミック出版 ジャンル: 恋愛, TL

副題の通りのTL。OLの香坂凜は甥が通っている保育園の男性保育士・雨野が気になっているが、過去の出来事がコンプレックスとなり男性経験はほぼなし。現状を打破するため友人に誘われた合コンに参加すると、なんと雨野に加え同じ保育園の保育士・白守もその場に。ひょんなことから凜が白守の裏の顔を知ったことで、白守から秘密を守る代わりにコンプレックスを直し雨野との仲を取り持つと提案され...。ストーリーがしっかりとしており、エッチ度も高めな良作。ネタバレですが、凜のコンプレックスは陥没乳首で、克服のために白守に触らせたりします。セックス目的でもないのに裸を触らせるというのは、なんかこう倫理観?というか貞操観念?が割と危ういのではと気になりました。まあTLにそんなものを求めても仕方が無いのも確かでしょうけど。

 

久々にBLやTL多めのラインナップとなりました。いつも気になる作品に目はつけていますが、連載の新刊があまり出ていない週にしか増やしにくいので、忘れることもしばしば。あと増やしすぎると実家で隠しづらいので、その辺も気を配らないといけません。早く定住したいなあ。

それでは。